ジムでトレーニングをしている人の中には、ご褒美にビールを一杯飲むのが習慣という人も多いのではないでしょうか?汗をかいた後のお酒は格別に美味しいですよね。
一方で、気になるのが、筋トレ中にお酒を飲んでもOKかどうか。この記事では、トレーニング中のお酒の摂取が及ぼす体の影響について紹介します。
体作りをしているのならお酒は控えた方がよい
ボディビルダーやフィジークなどなんらかの大会に向けて、体作りをしている人はトレーニング期間中はお酒の摂取をやめるのがおすすめです。筋トレ期間中にお酒を飲むことで起こる身体の影響には以下のものがあります。
筋肉がダメージを受ける
お酒を飲み過ぎた翌日に、筋肉痛を感じたことのある人もいるのでは?これは「急性アルコール筋症」と呼ばれるもので、急激なアルコール摂取により、筋肉の繊維がダメージを受けて、筋力が低下するためです。また、急性アルコール筋症でなくても、長期的にアルコールを大量に飲んでいる人の多くに、みられるのが筋力の低下です。
お酒を飲むと睡眠の質も下がるので、筋肉が回復するのに必要な休息が十分行えない可能性があります。
体脂肪が増えやすくなる
「お酒はエンプティカロリー」といわれており、お酒を飲んでも太らないと思っている人も多くいます。しかし、「エンプティカロリー(空っぽのカロリー)」は体によい栄養素をほとんど含んでいないという意味合いであり、お酒を飲み過ぎれば太ります。
特に、お酒に含まれているアルコールの分解過程で、脂肪の分解が抑えられてしまうため、体に体脂肪がたまりやすい状況に。
男性ホルモンの分泌が変化する
筋肉を増やすために切り離せないのが、男性ホルモンの存在です。お酒を飲むと、男性ホルモンの分泌にも影響を与えることが分かっています。
具体的には、お酒を摂取すると、男性ホルモンの「テストテロン」の量が減るため、筋肉の肥大が起こりにくくなります。さらに、男性のアルコール依存症の男性は、テストテロンの量が減ることで、乳房ができるなど体の女性化が起こることも。
一方、女性の場合は、お酒の摂取によってテストテロンの量が増えるという報告もあります。このように、筋トレ中のお酒の摂取は、男性は女性的に、そして女性は男性的な身体になる可能性があります。
トレーニング期間中にお酒を飲む適量は?
ジムで筋トレをしている人の中には、そこまでストイックにはならず、適度にお酒を楽しみたいという人もいるでしょう。お酒を飲むと開放的な気分になるため、人間関係がスムーズになったり、ストレス発散になったりするものです。
ここではトレーニング期間中にお酒を飲むときのポイントについて説明します。
適量なお酒なら筋肉への影響は少ない
トレーニング中でも、適量のお酒であれば、男性ホルモンのレベルを変化させることなく、飲むことができます。筋トレ中の人にとって、適量となるお酒の量は、1㎏あたり1g以下のアルコール量です。
たとえば、体重70㎏の男性であれば、アルコール70g以下が適量となります。これは缶ビールであれば、5缶にも及ぶ量で、十分すぎる量ともいえるでしょう。
一方で、筋肉に影響を与えない量は、いわゆる「お酒に強い人向け」の目安になります。お酒に強いか弱いかは体質によっても異なります。特に、日本人の多くは、アルコールの分解が得意でない体質の人が多く、お酒に弱いタイプになります。
個人差はありますが、お酒に弱い人の場合は、適度なお酒の量はさらに半分にするとよいでしょう。
トレーニング中に選びたいお酒の種類
筋肉量をアップさせたいのなら、お酒を飲まない方がベターですが、仕事などでお酒飲まないといけないということもあるかもしれません。付き合いでお酒を飲まなければいけないときは、体への影響が少ないものを選ぶようにしましょう。トレーニング期間中に選びたいお酒には以下のものがあります。
- ウイスキー
- 焼酎
- ジン
- ウォッカ
上に挙げたお酒に共通するのが糖質を含まない蒸留酒である点です。もちろん、カクテルなど上記のお酒を割り方によっては、糖質やカロリーがぐんと増える危険があります。
筋トレ期間中のおつまみを選ぶときのポイント
体作りのためにトレーニングしているときは、お酒のおつまみにも気をつけたいもの。お酒を飲むと食欲もアップするので、おつまみは賢く選ぶことが大切です。筋トレ期間中におすすめなのが、和食系のさっぱりとしたおつまみです。以下のおつまみメニューはタンパク質が豊富なので、お酒のおつまみにも最適です。
- 枝豆
- 刺身の盛り合わせ
- 塩系の焼き鳥
- 冷ややっこ など
上記では、タンパク質の豊富なおつまみを挙げましたが、最初にサラダなど食物繊維が多く含まれているおつまみを食べるようにすると、糖質の吸収を抑えることができるので、おすすめです。
まとめ
トレーニング期間中は、筋肉のことを最優先するならば、一切お酒を飲まないのがベストです。一方で、お酒が好きな人や付き合いでどうしてもお酒を飲まなければならないという人は、お酒の種類を工夫して、適度な量を飲むようにしましょう。
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